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ダーウィン4078

ソフト紹介

親記事: ダーウィン4078
タイトル: 遺伝子スリップストリーム
日付: Sat Jun 11 09:12:02 2005
書いた人:ZL
 <planetary_titan_sushiya@hotmail.com>
MSX2のユーザーであったと同時にセガ・マークIIIも愛用していた私は、
ある時期ハドソンというメーカーを敵対視していました。その元凶は『ビッ
クリマンワールド』、『高橋名人の冒険島』に代表されるハドソンの一連のソ
フトリリースが、セガファンにとって子供心にも納得が行かないものだった
ためで、ウェストン開発の『ワンダーボーイ』が行く先々で「あ、高橋名人
の真似やー」などと言われ、そのうえセガの代表作が軒並みPCエンジン
でサラっと移植されたりして、任天堂よりも対抗意識がありました。ネッ。

そんな歴史がありながら、私とハドソンは今切っても切れない縁で結ばれて
います。90年代以降、もっとも個人的にお世話になっているOSが、ハド
ソン製だからです。MS-DOSではなく、MSX-DOSでもなく、まして
ウィンドウズなどでもなく、「ももどす」でもない(笑)、Human68K
というOS。そして、ハニービーソフト/ハドソンの輝かしく、エスプリに
満ちあふれた、MSX用のビーカードとカートリッジとテープの諸作があり
ます。『ぶた丸パンツ』(HAL研)の古き良き級友『カラーボール』と、ホワー
ホワー感あふれる恒久平和ゲームの至宝『ひつじやーい』の2大巨頭を私は
溺愛しております。しかし、イザーク氏の『ダーウィン』探求っぷりに影響
されつつ、このソフトについて書くことにしました。

ガルフォース』か『ダーウィン4078』かというくらいに、自機がさま
ざまな形に変容してゆきます。EVOLと呼ばれる進化サプリメントを取って
どんどん強くなりましょうやという話なのですが背景世界がドンヨリとしてる
せいもあってか、強くなると罪悪感が増してくるという妙な味わいがあります。
禁断の果実EVOLをボリボリ食らい、進化の階段を駆け上がるプレイヤー。
ちょっとした踏み違いで漆黒のバケモノにも変異してしまう危険な私。どちら
かと言えば悪者の雰囲気があります。かかって来なさいウハハハハ。しかし。

敵との接触で即死し、一発でも弾を食らえば最小最古のPISTERまで引き戻され
るという仕様がたたり、「こんなのダーウィンじゃないぜ」とバッシングを浴び
る本作。カウンターで失点するまで延々とサッカーをやりつづけるような敗北
感が漂っています。移植にあたって、なぜこのような方式に切り替えてしまっ
たのかと考えると、もったいない気もしますが、もともとアーケード版の『ダ
ーウィン4078』は雰囲気重視の、ゲームとしては大雑把なところが個性と
してあったので、このMSX2版は合格点をあげてもいいと思うし、まとまり
を意識してか地味になってしまった続編『SRD』の移植じゃなくて良かった。
原作はデータイーストなのですが、どでかいキャラクタをためらわずに用い、
大胆に動かすことのできたハドソンらしい一本だったと思います。

『ネクタリス』あたりをMSXで出してくれていたら、未発売に終わったアス
キーの『火星甲殻団』あたりにも刺激になったんじゃないかな。PCエンジン
等に力を入れてゆくハドソンですが、「アースライト」「天の声」などの硬派
SF系ネーミングを振りかえると、MSXにもっと関わっていて欲しかったと
思いをめぐらせてしまうのでした。


おすすめ度: ★★★
勘どころ移植度: ★★★+0.5
ブラックディーム: ★★★+0.5
供給過多のEVOL: ★★
奇々怪界』のBGMとハモらせてみたい(笑): ★★★
進化拒否プレイにおける悲しいくらいの開放感: ★★★★


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このレビューに対するコメント
 1. DECOゲー (SRD松井)
  1. Re:DECOゲー (ZL)

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