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ザナドゥ
ソフト紹介
親記事: ザナドゥ
タイトル: 歴史的名作度★★★★★
日付: Mon Feb 18 17:30:16 2008
書いた人:サイボーグMSX
<kawamura@amatsukami.jp>
パソコンゲーム史上空前の40万本を売り上げた怪物ソフト、一説には不正コピーはその10倍以上と噂されているという。当時ほとんどの国産パソコンに移植され、当時のパソコン雑誌はこのゲームの特集で埋め尽くされた。
システムは乱暴に言うと、ウイザードリーとハイドライドを融合させたようなタイプだが、敵がランダムに出現せず絶対数が固定されていることが最大の特徴。結果ひたすら敵を倒してレヴェルアップするゴリ押しプレイが通用せず、キャラクターの成長の管理能力が問われる極めて特異な難易度要素を持つ。加えて膨大なモンスターやアイテム、魔法、広大なマップなどが中毒性の高いゲームシステムと相まって多くのユーザを虜にした。この計算し尽くされた設定は、ゲームデザイナーの挑戦状とも受け取れる。
MSXユーザーのトラウマの一つに、多機種のメジャータイトルが移植されないというものがあったが、このザナドウこそその筆頭と呼ぶに相応しいと思う。ようやく2年近くの歳月を経て、遅まきながらMSX2のDISK版が発売された。時すでにザナドウのブームは去っていたのにも関わらず、多くのMSXユーザーが歓喜の涙を流し、ショップから帰って電源を入れた瞬間奈落の底に突き落とされた。<俺だ
その数ヶ月後このタイトルの最後発移植としてMSX1メガロム版がリリースされたが、ほとんど見向きもされなかった。時代はイースシリーズに完全にシフトしていたからである。
こういった経緯もあり、あまり高い評価はされていないMSX1ザナドウであるが(個人的感情大)後年入手してプレイしてみると、意外にも完成度では同タイトルで最高峰に位置することがわかった。
グラフィックに関して言えば、MSX1であるため仕方がない部分もあるが、原色バリバリであることを除けば美しい部類に入ると思う。加えて多機種版の弱点であった、ディスクアクセスやキャラメイキングの煩雑さもなくゲーム進行のテンポを崩すこともない。そして決定的なのはBGMがオリジナルで書き下ろされている点にあるだろう。PSG3音の音色ながら、同社のドラスレファミリーと並ぶ名曲で、後年スペシャルCDとして再版されたことでも伺える。また、もともと完成されたゲームバランスを持つ本作だが、さらに調整が加えられているようだ。まさにザナドウはMSX版で完結したのだ。
現在ではほとんどプレイすることができない(SROMの電池切れなどで)MSX版であるが、もし機会があればタイトル画面だけでも見てほしい。またリメイク版も発売されているので是非プレイして頂きたい歴史的名作である。
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